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Bar DioNile 【カサブランカ】

数年ぶりに神戸を離れた時に、それは突然に、やってきました。

1995年1月17日 午前5時46分

深夜になってようやく、ようやく辿り着いた時

無表情な街が暗闇という言葉をもって
ただ、そこに存在していました。
取り残された自分
打ちひしがれる暇さえ与えられずに
余震と共に押し寄せる否定できない現実

瓦礫の中を


小さな懐中電灯の明かりと先を争うように
もう答えの解かっている扉の向うを目指しました。


辺り一面に広がる胸を突くガスの臭い
ささえあう筈でなかった不安定な建物
四方から聞こえるいつまでも鳴り止まないサイレン
大小様々な、そこにいるべきではなかったコンクリートの塊達
埃 埃 埃 埃 埃     夢のあと
不自然な静粛の中に響く
不規則な足音





先に辿り着いた
小さな懐中電灯が扉の向うで見つけたのは

それでも可憐に咲く カサブランカ でした。